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第24章 合鍵

今回彼のところに行った目的はバレンタインの他にもう１つあった。
それは合鍵。

彼が転勤をしてアパートを借りる。
その合鍵を私にくれると言った。
その合鍵を受け取る為に彼の元を訪れた。

「ね、本当に合鍵もらってもいいの？」

「もちろん」

「だって他の人にもあげるんでしょ？
　バッティングしたらどうするの？」

「急に来ないだろうし、調整するから」

どこまで本当かわからない。
ただ、彼を想う人が他にもいることは確かな事実。
そして、合鍵を渡そうとしていることも。