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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第23章 天地開闢
『私の影……。神依の姿をしていたあれは、もしかしたらもう一度夫とやり直せるかもしれない……やり直すんだという、朽ちた私がどうしても消し去ることができなかった想いが、この黄泉で形になったもの……。あの方が現との境で振り返るまで……あの方が優しくあってくれたまで、ずっとずっと私が強く抱いていた想い……。実らなかったことで、余計に妄執と化してしまった』
「……」
『でもあの方を想えば想うほど、その根まで自分で摘み取ることもできなかった。私もまだ、あの方を愛していたから……それは私も、女だったから。……私も、幼かったのです。でもあれで、その想いを看取ることができました。ありがとう。……』
「あ……。いや……俺は何も」
直前からの流れで上手く言葉が紡げず、ばつが悪そうに日嗣も目を反らす。
「……あなたの背……あの偽りの大蛇に宿っていた、始父の魂の欠片もきっと同じだったのでしょう。それだけ、貴女を想っていた。そしてその想いが、そのまま俺と神依を引き寄せてくれた。命を脅かされはしましたが……あなたはそれが悲劇にならぬよう、見ていて下さったのでしょう。神依と俺に、恋を唆してからずっと」
『……いいえ。それより前から、ずっと。あなたのことも、……不安が無かったと言えば嘘になるけれど』
「それは……、……申し訳ありません……」
「……」
『でもあの方を想えば想うほど、その根まで自分で摘み取ることもできなかった。私もまだ、あの方を愛していたから……それは私も、女だったから。……私も、幼かったのです。でもあれで、その想いを看取ることができました。ありがとう。……』
「あ……。いや……俺は何も」
直前からの流れで上手く言葉が紡げず、ばつが悪そうに日嗣も目を反らす。
「……あなたの背……あの偽りの大蛇に宿っていた、始父の魂の欠片もきっと同じだったのでしょう。それだけ、貴女を想っていた。そしてその想いが、そのまま俺と神依を引き寄せてくれた。命を脅かされはしましたが……あなたはそれが悲劇にならぬよう、見ていて下さったのでしょう。神依と俺に、恋を唆してからずっと」
『……いいえ。それより前から、ずっと。あなたのことも、……不安が無かったと言えば嘘になるけれど』
「それは……、……申し訳ありません……」

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