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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
『ご、ごめんなさい』
『お怪我はありませんか?』
『大丈夫です――』
男性は菜々美に手を差しのべた後、
散らばった開店期間サービスチラシを拾い集める。

菜々美も慌てて手を伸ばす。
『あたしのせい…ですよね』
『じゃあ食べていってよ、俺と兄貴2人でやってるから』
―
――
店内は4人用テーブルが3、2人用テーブルが5、カウンターに添い1人用の椅子が8となる。
赤と白のチェック柄のテーブルクロスが木目調のテーブルと椅子に合っていた。

『女子受けしそうなかわいい系統でますます菜々美寄りだわ、
写真と手書きでメニューだって女子力高いし』

『あたし向けだなんて木目調の店内と赤いカーテンは好きだけど』

私服だった先ほどの男性はホールらしいウェイターの制服で水とおしぼりを持ってきた。
『チラシサービスでドリンクもお選びください』

しばらくすると先ほどの男性が注文のオムライスを2つテーブルに置いた。
『レディースセット大盛りでございます、ごゆっくり』

ふわふわ玉子にホワイトソースに菜々美は感嘆の声。
『1・5倍〜、
陽子が悪のりして大盛りなんて頼むから…
アイスクリームにミニサラダ…
うぅ〜ん食べきれない』

『アイスクリームなんて別腹でしょ、
美味しかったら遥斗連れてくるから』

澤井くんと…
いいな〜同じ会社だからランチ出来るもんね…
あたし結城さんとランチ――したい…

『菜々美ずっと結城さんで呼ぶつもり?』

『結城さんにも言われた、
「何故啓輔と呼ばない?」って…
「強くなりたい、
泣き虫なあたしを卒業したら啓輔さんと呼びたい」
――そういうと笑われちゃった…
「泣き虫菜々美はなおらないからずっと結城さんなのか…――」
って結城さんが』

あたしいつかはまた啓輔さんと呼びたい…
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