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蕩けるようなキスをして
第46章 蕩けるキス
この視界の突然の変化は、覚えがある-ぼんやりと白い天井を見ながら、思う。
やがて天井よりも手前で、薄く笑う陸の顔を捉える。
「頭、痛くないだろ?」
言われ、ようやく気付いた。
自分がここに横たわった際に、飾りが床に当たって痛くないように。
彼は咄嗟に判断し、髪から取ってくれていたのだ-右横を見れば、外された髪飾りが置かれてる。
気が利くな-彼の優しさに思わず、お礼を言いそうになり。
「…えっ?」
ようやく、いつかのように、ラグの上へ背面から倒されたのだという事実にぶつかる。
「ちょっと…!」
起き上がろうとしたのに、彼によって両肩を押さえ付けられた。
陸は華夜子の身体を跨ぐように、伸し掛かってくる。
「…何するの」
不安気に自分を見上げる華夜子に、陸はいつもの余裕の笑みで答える。
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