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蕩けるようなキスをして
第40章 優しいふり
陸の苦笑いに、乃愛は首を傾げる。
「訊き辛いなら、私が留以から聞いてもいいし?いっそ、華夜子本人からとか」
有難くも、乃愛が次々に気を利かせてくれるが、その全てを、陸は丁寧に断った。
「俺から話振っといて悪いけど」
「そう?」
きちんと納得はいってない風だったが。
しかし、乃愛はそれ以上は追及せず、また手鏡に向き直ろうとする。
そんな彼女に、陸は申し訳なさそうに、もうひとつの頼みごとをする。
「乃愛、あのさ-」
「陸が知りたがってたって事、華夜子には言わない。分かってるって」
乃愛は承知してるとばかりに、艶やかで真っ赤な唇で囁く。
こう見えても口は堅い彼女の事なので、絶対に約束は守ってくれる-陸は、安堵の息を漏らす。
「とっくの昔に別れた男に嫉妬してる、ちいせぇ男だなって嗤ってやってくれよ」
テーブルの上のテキストやノートを片付けながら、陸は乃愛に嗤ってみせる。
「訊き辛いなら、私が留以から聞いてもいいし?いっそ、華夜子本人からとか」
有難くも、乃愛が次々に気を利かせてくれるが、その全てを、陸は丁寧に断った。
「俺から話振っといて悪いけど」
「そう?」
きちんと納得はいってない風だったが。
しかし、乃愛はそれ以上は追及せず、また手鏡に向き直ろうとする。
そんな彼女に、陸は申し訳なさそうに、もうひとつの頼みごとをする。
「乃愛、あのさ-」
「陸が知りたがってたって事、華夜子には言わない。分かってるって」
乃愛は承知してるとばかりに、艶やかで真っ赤な唇で囁く。
こう見えても口は堅い彼女の事なので、絶対に約束は守ってくれる-陸は、安堵の息を漏らす。
「とっくの昔に別れた男に嫉妬してる、ちいせぇ男だなって嗤ってやってくれよ」
テーブルの上のテキストやノートを片付けながら、陸は乃愛に嗤ってみせる。

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