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蕩けるようなキスをして
第40章 優しいふり
一緒に選びに行ったのかな。
サプライズ?
貰った時、嬉しかった?
どれ程、嬉しかった?
その指に、嵌めて貰ったんだろうな-指輪…。
俺は優しくない。
優しい振りをしてるだけだ。
本当は知りたくて堪らない。
死んだ奴に尚、妬いてる。
馬鹿だな。
分かってる。
でも、いい男過ぎて、嫉妬せずには、いられない。
彼女の記憶が一年経っても色褪せない程の、男。
彼女を気遣う優しい振りをして。
その実は、ただ、自分の醜い嫉妬心から訊けないだけだ。