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第40章 優しいふり

『優しいね、陸－』

『昨日から、私に言いたい事なんか沢山あるだろうに。訊きたい事なんか、山程あるだろうに。私を傷付けないように。私に辛い過去を思い出させないように。そのどれもしないでいてくれてる』

優しくなんか。
傷付けないようになんか。
それだけじゃない。
一番は、それじゃない。
なんて呼んでたの？
年はいくつ？
大学の奴？
それとももう会社に勤めてた？
普通にデートも出来ないような付き合いって？