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蕩けるようなキスをして
第35章 彼女の過去
「…乃愛とは、いつの間に仲良くなったの?」
どこに行こう-時間的にもちょうどだったので、お茶をしに行く事にした。
その後(ご)の行き先は、その場で考える事にして。
最寄りの駅に着き、店に向かって歩き始めた時だった。
訊いてしまうのが恐ろしくもあったが、訊かないままはもっと恐ろしかったので、陸は遂に話を切り出した。
「いつ…夏休み前に、ちょっと話して。その時に、その…頭の悪い取り巻きなんかじゃなく、実は色々とちゃんと考えてる子なんだなって、見る目が変わって。夏休みが明けてからは、なんとなく気付けば、大学で一緒にいる事が多くなってた。たまに遊びに行くようにもなったし」
華夜子が記憶を辿り始めれば、陸の顔が大袈裟に歪む。
「マジ?」
「マジ」
「それって結構な仲良しじゃん?」
「まあ、ただのクラスメートではなくなったかな」
「なんで教えてくんなかったんだよ」
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