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蕩けるようなキスをして
第30章 友達以上
-あなたの為に。
「…だからまた、食べてくれる?」
-あなただけの為に作るから。
「食べて欲しい-」
陸を正面から見据え、華夜子は囁いた。
今日よりも、美味しいと言って。
今日よりも、もっともっと美味しい、そう、言って。
「食べさせてくれるなら、毎日だって-」
-食ってやるよ、華夜。
陸の口元が僅かに上がり、垣間見えた赤い舌先で誘(いざな)うようにゆっくりと、唇を舐めた。





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