この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蕩けるようなキスをして
第24章 誰のことも
「陸」
桃色の唇が、彼を呼んだ。
楽しい、嬉しい-そんな感情とはかけ離れた、真剣な目。
「華夜…?」
そんな眼差しを受け、陸は一気に不安に襲われる。
繋いだ手を、もう離して欲しい-そう、言われる?
これはある意味想定内だから、もしも乞われたら、離す心の用意は出来ているけれど。
本当は、今日一日、握っていたいけれど。
それとも。
やっぱり行くのを止める-そう、言われる?
正直、これはかなり堪える。
まだ最初から、行かない-そう、言われた方が。
『行きたい』の後の『行かない』は、かなり、きつい…。
激しく乱れ始めた自らの心を見破られぬよう、陸は努めて冷静に彼女を見返す。
穏やかな笑みを浮かべさえして。
桃色の唇が、彼を呼んだ。
楽しい、嬉しい-そんな感情とはかけ離れた、真剣な目。
「華夜…?」
そんな眼差しを受け、陸は一気に不安に襲われる。
繋いだ手を、もう離して欲しい-そう、言われる?
これはある意味想定内だから、もしも乞われたら、離す心の用意は出来ているけれど。
本当は、今日一日、握っていたいけれど。
それとも。
やっぱり行くのを止める-そう、言われる?
正直、これはかなり堪える。
まだ最初から、行かない-そう、言われた方が。
『行きたい』の後の『行かない』は、かなり、きつい…。
激しく乱れ始めた自らの心を見破られぬよう、陸は努めて冷静に彼女を見返す。
穏やかな笑みを浮かべさえして。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


