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蕩けるようなキスをして
第22章 今はいない彼
言葉にしたい想いでみるみる溢れてゆくけれど、なんて言ったらいいのか。
「…昔の彼氏の事を、全て思い出に変える事が出来ない私じゃ、やっぱりだめだよね」
「え…?」
「もう好きじゃないって言ったら嘘になる。最近は少しずつだけど、気持ちの整理はついてきてはいるけれど。私としては、かなり頑張ってる方だと思うんだけど。けど、陸にしたら、やっぱりやだよね、そんな女じゃ」
誘ってくれて嬉しかった。
行きたい。
けど、選ぶのは、彼だ。
こんな私でもいいと言ってくれるかどうか。
それに-、
「…私、改めてよく考えてみたんだけど。やっぱり、例えどんなに好きな相手でも、キスとセックスはすぐには出来ない。だから、今日、もしも陸と一緒にご飯に行けたとしても、それは絶対に出来ない」
陸の目が見開かれる。
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