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蕩けるようなキスをして
第21章 そういう目
休日。
手を繋いでデートを。
話題の映画を観たり。
水族館や動物園に。
その辺の店をぶらぶら見て回って。
そういう事を、したかった。
いっぱい、いっぱい、したかった。
今日だって。
その薬指に、いつもの指輪の跡さえなければ。
例え、彼氏がいたとしても。
何故そんな事をいきなり言ってくれたのか、まるで分からないけれど。
『ご飯に行きたい。陸と…行きたい』
その言葉を信じて、例え今日だけだったとしても。
彼女とふたりで、行きたかった-。