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蕩けるようなキスをして
第21章 そういう目
簡単に言うなよ-陸は華夜子に、呟いた。
「だから、そんな簡単に一緒に行きたいなんて言うなよ」
笑って、陸は目の前の彼女に忠告する。
「好きな女と一緒にいたら、触れたいと思う。キスしたいと思う。セックスだって。絶対したいと思う。俺は、絶対する」
「…」
「ほら。一緒に行きたいなんて、もう思わないだろ」
からかいの視線を、陸は彼女に送った。
勘違いさせないで。
優しい言葉をかけたりしないで。
選べないのだから。
もしかしたらなんて思わせないで。
危うく、うっかり、真に受けてしまいそうになる。
「これ以上、俺に華夜子を好きにさせるなよ」
諦めるから。
諦めてみせるから。
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