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蕩けるようなキスをして
第21章 そういう目
それでも一緒に行きたいなんて、言えるものなら言ってみろ。
もしも。
もしも、言えるのなら。
俺は、絶対に、離さない。
俺は、離せと言われても、絶対華夜子を離さない-。
陸の激情溢れる両眼に囚われた華夜子は、目を逸らせない。
逃れる事など決して許さない。
逃げれるものなら逃げて見ろ-そう言わんばかりの強い眼力で、陸は華夜子を掴まえる。
彼の迫力に圧倒され、言うべき言葉を探すだけで精一杯の華夜子をよそに、陸は畳み掛けるように続ける。
「中学生の恋愛ごっこをしたいんじゃない。まさかただ飯食って、その辺ぶらついて終わりだって、本当に思ってるんじゃないよな?」
陸に嗤われ、華夜子は顔を歪める。
「行くに決まってんだろ」
次に彼が口にするだろう単語は十分、予想出来た。
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