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蕩けるようなキスをして
第2章 櫻葉陸
いつか忘れる時が来る?
忘れられる日が本当に来る?
あなたとのキスを、忘れてしまうだなんて。
忘れなくてもいい?
一生いい?
忘れたくない。
あなたを。
あなたと毎日した、蕩けるような、キスを-…。
「おねーさん?」
陸の心配そうな声音がする。
我に返り、彼を向く。
「大丈夫?おねーさん」
「…ごめん。平気」
小さく、息を吐(つ)く。
気持ちを、静める。
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