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蕩けるようなキスをして
第19章 一カ月ぶりの
湧き起こる喜びをどうにか静めようと、彼女から視線を逸らし、陸は波打つ栗色の髪を乱暴に掻き乱した。
『嬉しい』
その気持ちを隠す事なく全身で伝えてくる彼に、華夜子は泣きそうになる。
たったひとつのメールの返事さえ、やっと今日送信した私に。
そのメールに。
そして、私に。
『嬉しい』だなんて。
まだ思ってくれるの?

『ずっと、返事が出来なくて、ごめん』

いつまでも向き合わない訳にはいかないと、遂に思い切って、メールを送信してみた。
返事なんかこない覚悟で。
それなのに。
五分と経たない内に、スマホがメールの受信を知らせた。
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