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蕩けるようなキスをして
第72章 最愛
喋っていいと言っておきながら、こんなことぐらいで。
いつまでこんなガキっぽい事してるのか-頭の片隅では分かってる。
でも。
この年の差は不公平だろって思う。
それだけで向こうは遥かに自分より有利だ。
どんなに頑張ったって、無理な事がある。
どんなに背伸びしたって、絶対無理。
今の自分にはそんな台詞、絶対言えない。
どんな顔で彼はそれを告げ。
どんな言葉で彼女はそれを受けたのだろう。
どんなに幸せな顔で?
たかが紙切れ一枚とも思うけど。
でも。
誰かと一生共にいようと決心をし、そこに名前を書くという行為は、生半可な気持ちではないと思う。
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