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第69章 求める夜

愛液に塗れた芽を指先で押し潰され、一段と甲高い喘ぎ声が聞こえた。
「りく…やだ…やだ…っ」
眉を顰（ひそ）め、何度も頭（かぶり）を振ってみせる華夜子に、陸は溜め息を吐いた。
「あんまり、やだやだ繰り返すなよ」
華夜子の耳朶に向け囁き、陸はそこに舌を這わせた。
身体の中で最も敏感な突起を指で弄ばれつつ。
耳輪をなぞるように舌先で触れられれば、華夜子は休む間を与えられる事なく、悩ましく喘ぐ。
「そんなに拒否られると、まるで俺が無理矢理犯してるみたいじゃん」
－違うだろ？
念を押され－しかし、華夜子は、首を縦に動かす事が出来ない。
「えっ…」
そうじゃない－肯定されるのを大前提に一応訊いただけなのに、陸は絶句する。
激しく動揺する陸をよそに、華夜子は口を開く。