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第69章 求める夜

「こういう時はなんて言うんだよ？」
先端を押し潰すように転がされ、そこは固く、大きく変化する。
華夜子の声音が、色を帯び出す。
「ん…あぁっ…」
その表情は窺い知る事は難しいが－きっと、最高に淫らに違いなかった。
「華夜、ほら－」
－言えよ。
焚き付けるように、勃った頂を僅かに爪で弾いてやれば、全身が大きく跳ねる。
「ああ、だめ…りく…！」
与えられる心地良さに酔う一方で、次々に押し寄せる快楽の波が怖くもあり。
初めての夜のようにまた－なってしまう？
救いを求め名を呼ぶが、彼が欲しい言葉はそれじゃない。
なら、言うから。
ちゃんと、言うから。
この切ない身体を、どうにかして。
どうにかして、この辛さから解放して欲しい。