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蕩けるようなキスをして
第59章 蕩ける夜
彼女の蜜で溢れる花芯の奥に指を沈めたまま、陸は暫く動かなかった。
挿入すら初めてで、そんなすぐにどうこうする訳にもいかない。
まずは彼女に少しでも慣れて欲しかった。
そして、十分な時間を空けた後(のち)、陸は華夜子に囁いた。
「華夜。ちょっと動かしてみてもいい?」
最終的に、この細い指以上のものを挿そうと思ってる以上、避けては通れない。
可能な事はしておかないと、必要以上に痛がらせ、恐怖を植え付けてしまうかもしれない。
そうなったら、もう行為自体を嫌悪するかもしれない。
そうは絶対、したくない。
陸が返事を待てば、華夜子が答えてくる。
「…うん」
怖くないはずはないのに、自分に応えてくれる彼女が、愛おしかった。
「痛かったら遠慮せずに教えて。勿論止めるけど…けど、華夜」
続いて、躊躇いながら、非情ともとれる事を続けようとした陸を、他でもない彼女が遮る。
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