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第59章 蕩ける夜

「力、抜いてろ－」
－大丈夫だから。
瞬時に怯え、固まった華夜子を安心させるように、陸は言い聞かせ、ゆっくり、彼女の中へ自らの小指を沈めてゆく。
「…っ！」
華夜子の息を呑む声に、陸は侵入を中断する。
「痛い？華夜？」
「少し痛い…気もする。けど、よく分からない」
初めて膣内に迎えたものに、ただただ緊張し、痛みすらもよく分からない。
でも、本当に裂けそうなくらいなら、流石に感じるだろうし－そうではないと言う事は、恐らく平気な証拠なのだろう。
「もっと奥まで入れても大丈夫？」
訊かれ。
向かい合って横たわる陸の胸に顔を埋（うず）め、華夜子は小さく、頷いた。
陸はそんな華夜子の頭を抱えるように抱き、優しく撫でた。