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第58章 真相

極上の心地良さに酔い痴れながら、華夜子は口唇を開（ひら）く。
「…優しくして」
華夜子の呟きは陸にとって大前提のもので、わざわざ言われるまでもなかった。
「乱暴にしてるつもりはないけれど…そう思わせるようにしてた？」
思わず、不安になってしまう。
しかし。
華夜子は小さく、首を振る。
「なら－」
－これまで通りに優しくするから、いいだろ？
陸が微笑めば、華夜子は少し言い淀んだ後(のち）、再度告げた。
「…陸は乱暴になんかしない。それは良く分かってる。そうじゃなくて」
「華夜？」
彼女の言いたい事が掴めず、陸は首を傾げる。
今度こそ意を決し、華夜子は陸を見据えて言った。