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第58章 真相

もう、彼女に溺れ。
もう、彼女に惑わされ。
もう、彼女に酔わされ。
もう、彼女の全てに夢中だった－。
白く円やかな胸を揉みしだいていた陸の手が、華夜子の腹部から腰、そして太腿に伝ってゆく。
華夜子の脚が、激しく震える。
彼が次に何をしようとしているか－理解した華夜子は、大急ぎでベッドから半身を起こす。
唐突に起き上がった彼女に、陸は純粋に驚きを隠せない。
乱れたフレアスカートの裾を押さえ、こちらを軽く睨む華夜子に、陸は鼻で嗤った。
「－何？」
「…だってっ。まだ全部話は終わってないって言ってるのに、陸が次々に…い、いやらしい事を」
－するから。
語尾は、殆ど聞き取れぬくらいの小ささだった。