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蕩けるようなキスをして
第57章 クリスマス・イヴ
ただでさえ、今のふたりは、薄い氷の上にいるような危うい関係なのに。
その薄氷に亀裂を入れる如く。
最悪の状況を再び作り出してしまっていたらしい自分を、激しく呪わずにはいられない。
腫れものにでも触(ふれ)るような目で見れば、彼女と視線が繋がる。
涙に潤んだ瞳の中で、黄金の光が揺れていた。
その双眸でじっと見られ、陸の心拍数は瞬時に乱れる。
無数の煌めきに囲まれて。
涙を堪えるその表情は-不謹慎ながら、とても綺麗だった。
とりあえず、謝らなければ-陸が口を開(ひら)こうとするのを、華夜子が制した。
「ちょっと睫が入っちゃって、コンタクトが痛かっただけ。陸のせいじゃない。だから謝ったりしてこないで」
-もう暫くしたら、治まるから。
まなじりを押さえ。
華夜子は陸から街路樹に、目線を逸らした。
誰の目にも嘘だと分かる華夜子の言動に、陸は足元の氷にひびが入ったのを、確かに感じた。
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