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第7章 噂の的

その手はどうなった？
卵焼きを、もう、ひとつ。
昨日の朝から、会ってない。
今日は一度も、会っていない。
昨日までは、一日一回、必ず大学のどこかで会っていたのに。
偶然だったのか。
それとも目星を付けられて、待ち伏せされていたのか。
それは、分からないけど。
うざったいと確かに、思っていたのに。
会わなければ会わないで、気になっている私って一体、何？
怪我をさせてしまったから。
それが気になるから。
それで気になっているだけだ。
午後、会うかもしれない。
明日こそは多分、会うだろう。