「ハッピーバースデー!清香ちゃん!!」
掛け声に合わせ、パン、パンとクラッカーが鳴る。弾けた紙テープが清香ちゃんの頭上にふわりとかかった。彼女の笑顔を、瀬良がすかさずカメラに収める。
桔梗も楽しそうにふわりと浮かんでいた。
今日6月7日は彼女の5歳の誕生日
さあ、会を始めようか、という時、がやがやと部屋の外が騒がしくなる。
「始まっとるやんか御九里!お前が遅いから!」
「いや、これでも急いだんす!今回、仕事むずかったから」
遅れて到着すると言っていた土御門と御九里、それから・・・あれ?日暮さん?
「牙城さ・・・んっ!御九里さん、私、お料理温めるから・・・綾音さん、キッチンお借りしても?」
なんとなく、以前会ったときと印象が違う日暮をキッチンに案内する。御九里が『料理は俺達に任せてくれ』と言っていたが、それを日暮さんが用意した?んー?
「わわっ!私達が最後なのですっ!」
「ちょっ土門さん、そんな引っ張らないで!」
更に二人。今度は土門さんと・・・え?宝生前さん?
二人が一緒にいるシーンをあまり見たことがないので、こちらもこちらで違和感がある。
宝生前が『これは陰陽寮のみんなからです』とピンク色の包装紙にくるまれた大きなものを清香ちゃんに渡す。それは彼女と同じくらいの大きさのおっきなくまのぬいぐるみだった。
「わー!!!すっごーい!!清香、大事にするっ!!」
ぎゅっと抱きしめて、清香ちゃんが満足気に笑った。
メンバーが揃い、日暮がパーティ料理を並べる。
みんなで改めて歌を歌い、清香ちゃんが5本のろうそくがのったケーキにフッと息を吹きかけて・・・賑やかな、誕生会が始まった。
☆☆☆
楽しい時はあっという間に過ぎる。騒ぎ疲れた子ども二人は、お風呂からでるとコテンと寝てしまった。
残された私とダリは、ダイニングでスパークリングの日本酒を傾けながら、みんなが書いてくれたバースデーカードを読んでいた。
ふと、違和感
誰からかわからないカードが1枚。
開くとこうあった。
『清香ちゃん5歳!
天狐ピックアップ5回目!
おめでとう 』
「作者さんかな?」
ふふ、と私が笑うと、ダリもグラスを傾けて笑った。
「あれなりの心尽くしだろう」
静かで温かい夜。
こんなみんなと過ごす愛おしい日々が続きますように
窓の外を見て、私はそっと祈っていた。
作者ページ
kalraさんの日記
祝🎊天狐あやかし秘譚ピックアップ5回目!?
[作成日] 2025-12-02 20:53:30
日記へのコメント
ピックアップ・・・びっくりです(@_@)
朝見た時、目玉が飛び出るかと思った・・・と毎回書きますが、
本当にそうなんです!
天狐あやかし秘譚5回目のピックアップ・・・
本当にありがとうございますm(_ _)m
一応神宝絡みのメインストーリーを骨子に据えて、後は陰陽寮にまつわる人たちの群像劇、みたいになっています。
いつの間にやら1300ページを超えてしまい、かなりのボリュームに
自分の好きなものを詰め込んで、一番好き勝手に書いているシリーズ・・・
少しでも皆様に楽しんでいただけているとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
末永くご愛顧いただけたら・・・
Kalraでーした♪
朝見た時、目玉が飛び出るかと思った・・・と毎回書きますが、
本当にそうなんです!
天狐あやかし秘譚5回目のピックアップ・・・
本当にありがとうございますm(_ _)m
一応神宝絡みのメインストーリーを骨子に据えて、後は陰陽寮にまつわる人たちの群像劇、みたいになっています。
いつの間にやら1300ページを超えてしまい、かなりのボリュームに
自分の好きなものを詰め込んで、一番好き勝手に書いているシリーズ・・・
少しでも皆様に楽しんでいただけているとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
末永くご愛顧いただけたら・・・
Kalraでーした♪
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