この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
どうか、私を愛してください。
第24章 引き寄せるカギ
「嫌だ……いらないっ…」
「ごめんっ……まだそんな気持ちじゃないよな。けどこれ中身は鍵が入っているって言っていたんだ。」
「鍵……?」
「遥人の家のどこかにあるって……あの家売りに出ているんだろ?それなら早い方がいいと思ってさ…」
恐る恐る手を伸ばして封筒を開けてみると
中身は圭吾の言う通り鍵しか入っていない。
おもちゃの箱の鍵みたいな――
「円花に渡せばわかるって言って…俺がいなくなったあとに渡してほしいって言ってさ。」
「圭吾……」
圭吾だってこの手紙を渡されたときどんな気持ちだったんだろう?
友達だった人からいなくなった後に渡してほしいだなんて――
今日だってこの家にくるのは気が重かったはずだ。
そう思ったら自分の気持ちも少しは落ち着いてきた。
「さっきはごめんね、圭吾。」
「いや、当たり前だよ。だけど、そのカギ……心当たりあるのか?」
「……わかんない。でも急いで探さないと。」
「引っ越しもあるのに大丈夫か?」
「うん、大丈夫。忙しい方が気がまぎれるから。」
遥人の家の中に鍵がついている扉なんてなかった。
扉の鍵じゃないとなると一体何のカギなんだろう……
円花なら知っているってことは小さい頃に――
「そうだ、この鍵――」
思い出した。
遥人と20歳の時に10歳の時に遥人の庭に埋めたタイムカプセルと掘り出したんだ。
それで、また10年後二人で開けようって約束したんだ。
10年後に二人で開けるって
簡単なことじゃないんだって今ならわかる。
遥人も自分がいなくなったあと
子供の時代を過ごした家がほかの人に手渡されるなんて思っていたのかな?
それならやっぱり、辛くてもあのタイムカプセルだけは取りにいきたい。
遥人があの時埋めたものをこの手で守りたい。
「……変わっていないな、この家も庭も。」
インターホンを鳴らすと誰もでなく
窓から家の中を覗いても誰もいない感じだった。
「お邪魔します……」
まだ手放したばっかりというのもあって
庭にはたくさんの色とりどりの花がある可愛らしいお庭のままだ。
「ごめんっ……まだそんな気持ちじゃないよな。けどこれ中身は鍵が入っているって言っていたんだ。」
「鍵……?」
「遥人の家のどこかにあるって……あの家売りに出ているんだろ?それなら早い方がいいと思ってさ…」
恐る恐る手を伸ばして封筒を開けてみると
中身は圭吾の言う通り鍵しか入っていない。
おもちゃの箱の鍵みたいな――
「円花に渡せばわかるって言って…俺がいなくなったあとに渡してほしいって言ってさ。」
「圭吾……」
圭吾だってこの手紙を渡されたときどんな気持ちだったんだろう?
友達だった人からいなくなった後に渡してほしいだなんて――
今日だってこの家にくるのは気が重かったはずだ。
そう思ったら自分の気持ちも少しは落ち着いてきた。
「さっきはごめんね、圭吾。」
「いや、当たり前だよ。だけど、そのカギ……心当たりあるのか?」
「……わかんない。でも急いで探さないと。」
「引っ越しもあるのに大丈夫か?」
「うん、大丈夫。忙しい方が気がまぎれるから。」
遥人の家の中に鍵がついている扉なんてなかった。
扉の鍵じゃないとなると一体何のカギなんだろう……
円花なら知っているってことは小さい頃に――
「そうだ、この鍵――」
思い出した。
遥人と20歳の時に10歳の時に遥人の庭に埋めたタイムカプセルと掘り出したんだ。
それで、また10年後二人で開けようって約束したんだ。
10年後に二人で開けるって
簡単なことじゃないんだって今ならわかる。
遥人も自分がいなくなったあと
子供の時代を過ごした家がほかの人に手渡されるなんて思っていたのかな?
それならやっぱり、辛くてもあのタイムカプセルだけは取りにいきたい。
遥人があの時埋めたものをこの手で守りたい。
「……変わっていないな、この家も庭も。」
インターホンを鳴らすと誰もでなく
窓から家の中を覗いても誰もいない感じだった。
「お邪魔します……」
まだ手放したばっかりというのもあって
庭にはたくさんの色とりどりの花がある可愛らしいお庭のままだ。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


