この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私を愛して
第1章 -第1章-
ー“契約”ー
それは、3年前に話は遡る。
『美咲…
こちらは“高崎 丈太郎様”
俺がとてもお世話になってる方なんだ。』
『はじめまして。
篠原 美咲です。』
『…フォッフォッ……
可愛いおなごじゃのう……』
男“高崎 丈太郎”は、美咲をしげしげと見つめた。
美咲もそんな男を、笑顔で見つめる。
『…いかがです?
私の大切な妹です。
お気に召しましたか?』
『…うむ。
気に入ったわぃ。
お前さんは、どうだい?』
男は美咲に訪ねる。
『……あの……
失礼ですけど……
手に…触れてもいいですか?…』
『…手を?…』
男はその言葉に驚きながら
『…変わったおなごじゃのう。
かまわんが、こんなじじぃの手が気になるのかい?』
と、笑いながら美咲に手を差し出す。
美咲は照れ臭そうに、男の手にソッと
触れた。
その瞬間、男はゾクッと戦慄した。
美咲も頬を赤らめ
『…あ…
感じてくれました?』
男にソッと囁くように 呟いた。
『お兄ちゃん……
私も高崎様が気に入りました。
“契約”しても…いい?』
美咲は慎一に 問いかける。
『…そうか……
お互い 気に入ったのなら良かった。
高崎様……よろしいですか?』
『……うむ。
よろしく頼む。
美咲は この儂の“恋人”じゃ』
フォッフォッ……と男は高笑いした。
そんな男を慎一は 感情を消したまま
見つめていた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


