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貴方にジャンキー
第10章 浄化
徹の手が震えてるのか、私の手が震えてるのか、分からない・・・
私達は、無言のまま 廊下を歩いた。
洗面所の前に来ると徹の足が止まった。
徹は私に向き合うと優しく髪をかきあげ
「顔・・洗っておいで。1人で大丈夫か?」
と言った。
「ん。大丈夫。」
「俺はここで待ってるから。」
洗面所の鏡を見る
「ヒドイ顔・・」
1人になったら、泣けてきた。
「ひっく・・・うっううっ・・」
徹が心配しちゃう・・泣いちゃダメだっ!!!
パンツが綾部の精子で湿ってきてるのが分かる。
冷たい水で何度も涙を流した。
髪についた精液も落とせるだけ落とした。
軽く化粧を直して、鏡に向かう。
ニカッと笑ってみる。
うまく笑顔が作れない。
『大丈夫。大丈夫。』
自分に言い聞かせて、洗面所を出る。
「お待たせ」
「おぅ。帰るぞ。」
徹の目が赤くなってたけど、見て見ぬふりをした。

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