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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第11章 第三 【ほたる草】 其の参
小巻がいきり立つ。お彩は懸命に言った。
「小巻さん。お願いだから、私の話を聞いて」
「この泥棒猫」
いきなり右頬をぶたれ、お彩は息を呑んだ。
「いくら言っても判らないのね。この判らずや」
今度はお彩も小巻をぶち返す。乾いた音がして、小巻が左頬に手を当てて茫然とお彩を見た。
「よくもやったわね」
声が怒りに震えている。お彩も負けずに言い返してやった。
「あなたの方が先に手を出したんじゃない」
「何ですって」
激した小巻がお彩に飛びかかった。
小巻とお彩は重なり合って、その場に倒れ込んだ。
「小巻さん。お願いだから、私の話を聞いて」
「この泥棒猫」
いきなり右頬をぶたれ、お彩は息を呑んだ。
「いくら言っても判らないのね。この判らずや」
今度はお彩も小巻をぶち返す。乾いた音がして、小巻が左頬に手を当てて茫然とお彩を見た。
「よくもやったわね」
声が怒りに震えている。お彩も負けずに言い返してやった。
「あなたの方が先に手を出したんじゃない」
「何ですって」
激した小巻がお彩に飛びかかった。
小巻とお彩は重なり合って、その場に倒れ込んだ。

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