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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第36章 第十四話 【雪待ち月の祈り】 其の弐

泣いているお美杷を抱き上げると、頬ずりする。つぶらな黒い瞳に大粒の涙を溜めて見つめてくるのが、何とも愛らしい。目許辺りは父親の京屋市兵衛に写し取ったように似ていた。美男で知られる市兵衛の娘だけに、まだ漸く一歳になったばかりだというのに、愕くほど造作が整っている。
胸元を開いて乳房をくわえさせると、お美杷は急いで吸い付いたかと思うと、勢いよく呑んだ。もう何でも食べられるのだけれど、一日に二度ほどはお彩の乳をこうして呑んでいる。満足するまで乳を吸うと、お美杷はあっさりと乳を離した。
胸元を開いて乳房をくわえさせると、お美杷は急いで吸い付いたかと思うと、勢いよく呑んだ。もう何でも食べられるのだけれど、一日に二度ほどはお彩の乳をこうして呑んでいる。満足するまで乳を吸うと、お美杷はあっさりと乳を離した。

