この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第3章 本当の自分を見せて
星来は上から目線でムカつくが馬鹿ではない
ちゃんと引き際も心得ていた
“アイツとか美和みたいな奴もいるかと思えば、こんな馬鹿な奴もいる”
女って意味わかんねぇ、と凪はここ最近常に考えていた
「和泉くんのタイプってどんな子?」
凪はその質問に奈桜をチラッと見ると、わざとらしくため息をついた
“いい加減コイツをどうにかしねぇと”
あと一時間以上もこのままでは、女と言えどもキレて殴りかねなかった
「おい」
凪は前の席の男子に声をかけた
「えっ……」
前の男子は校内一の不良に声をかけられてかなりびびっている
「席替われ」
男子は目を泳がせた
「いや、でも……」
席順は先生に提出したから、勝手に変えるのは……と言いかけて、男子は顔を強ばらせる
肩に置かれた凪の手に強く力がこもったからだ
「し、失礼しました……」
必死に謝ろうとする
が、
「……替わってくれ……」
絞りだすような声で頼まれ、男子はそれ以上何も言わずに席を立った
「和泉くん!?」
さっさと自分の前を通り過ぎようとした凪の腕を、奈桜は慌てて掴む

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


