この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
よくある恋愛モノ 〜おあずけ〜
第9章 身も心も一つに−−−
そこからは本当にあっという間だった
進級して本格的に受験勉強が始まり、遊んでいる暇もない
最初にそれから抜け出したのは美和だった
「美和ちゃん! 合格おめでとう!」
年末、推薦で合格を決めた美和が和泉家を訪れた
ガタタッ
「……今、凪の部屋から変な音が」
お邪魔します、と言って上がり凪の部屋のドアをノックする
「凪? 少し遅くなったけどクリスマスプレゼント……食べ物だから大したものじゃないんだけど……。
……凪?」
ドアを開けると、机の電気がついている
が、当人の姿はない
机上には慌てて片付けたと思われる参考書類
“勉強してると思われるのがそんなに嫌なの?”
美和はベッドに近づいて狸寝入りをする凪の上へ
ガツンッ
容赦なく荷物を落とした
「ッッ!?」
まさかそんなことをされると思わない凪は驚いて飛び起きる
「何すんだよ!」
「せっかく真面目に勉強してるんだから褒めてあげようと思って」
「してねーよ!」
ふぅん、と美和は凪を品定めするように見た
「なら別れる? いつかの約束の通り」
「……ッ」

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


