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妖精王は軍人に奪われる
第5章 淫靡な一時
「あの人…?メア様の、ことですか?」
儚げなその女性にアイリスは問う
『そうよ、あの人…メアのこと』
女性はそう答え、少し視線を下に向ける
自分に似た容姿、メアのことを知る人物…
その考えに至るのは遅くはなかった
「貴女は…貴女は、アルマさんなのですか?」
『ええ、私がアルマ』
「2人に、一体何があったのですか?
貴女からメア様を解放するとは?
過去に何がー
…ごめんなさい、メア様の口から
聞きたかったのですが…メア様は
いつまでも話してくれなさそうで…」
早口でアイリスがまくしたてると
アルマがクスクスと笑って言う
『ふふ、あの人のことが好きなのね』
「そんな!私がメア様を…!?」
顔を真っ赤にしながら否定するも
心臓は高鳴り締め付けられ、同時に
切なくなりアイリスは動揺する
『あら、隠さなくても良いのよ?
貴女が好きになってくれて嬉しいわ
…私から解放するために大事なことだもの』

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