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妖精王は軍人に奪われる
第2章 冷たい瞳
「さぁさ!お次は本日の目玉、No.13。
背に蝶の羽を生やした妖精!」
どよ、と袋の外でざわめきがおこり
続けて布越しに光を感じ、アイリスは
袋から出されたことがわかった
「どうです、この薄青と薄紅に彩られた
なんともいえない羽!
プリムの森に棲む
妖精で、大変美しい少女の見た目をして
おりますよ!
このような出物をご覧になったことは
ございますか?私でも初めての
取り扱いとなります。
いえ、おそらくは最初で最後でしょう!
この妖精の競りはー…500ルクスから
始めましょう!」
ひときわどよめきが大きくなり、アイリスは
なんとか言葉を聞き取ることが
出来るようになった
ーあんな小娘に500ルクスも…?
ー愛玩具にはなりそうだな…
アイリスは少し眉根を寄せた
(愛玩具?なんのことだろう…
出来れば誰のところにも売られたくない…!)

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