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第5章 を

後3カ月。
二人きりで会える時間はいったいどれぐらいだろう。
後何回抱いてくれるのか。

久しぶりに好きになれそうな相手にあった途端、
これだもの。

男運がないわね―――

そう呟いた自分におかしくなって。

ずっとやめていたタバコが無性に吸いたくなった。

「好きな男と両思いになるって、世の中に一体何人ぐらいいるんだろうなぁ」

そう言いながら、吉野さんに言われた通り
パジャマを着た。

「あのトワレ、欲しいな」

先のことを考えてもしょうがない。
後3カ月、この時間がないよりはマシだ。

「匂いだけでも私のモノにしたい」

例えセフレだろうと、まったく肌が触れ合わない関係よりはマシだ。

そう思えばいいじゃない。


そう自分に言い聞かせて、その夜はもう何も考えたくなくて
そのまま眠りについた。