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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第29章 契約の熱

そしてエンジンが切られるのと同時だった──
「…ン…っ」
彼に腕を引かれ、ミレイの唇が塞がれたのは。
「…ハァ…─ァっ」
「…っ」
「…カ…、ロ、さん……!」
ハーフアップにしている彼女の髪を、頭を掴んだカルロの指が乱す。
ミレイは顔を動かすこともできずに、くぐもった声で彼の名を呼んだ。
「…カルロさ…ッ─‥‥はぁ‥っ…、ン…」
首の後ろにまわされた手が大きくて力強くて、逃げられなくて……
唇の隙間から割り入ろうとしてくる舌が荒々しかった。
拒否する理由なんて無いけれど、それでもやはりミレイの舌は戸惑いを隠せず逃げ腰になる。
「…ン、んん…っ」
「……何?…あんた、……、俺から逃げる気?」
「…そういう…わけ、じゃ」
口内に舌を挿し込みながら、合間にカルロが話しかけてくる。
とぎれとぎれの声でミレイは返した。

