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愛しては、ならない
第36章 愛憎

嫌悪感から、名前も知らない女子たちを思わず睨むが、彼女等は何故か赤面して俯いた。
森本は、俺の肩を抱いたまま、ポンポンと背中を叩き軽い調子で言った。
「いや、俺らケンカする程仲良しだもんなあ?
つ、よ、し君?」
「……やめろよっ」
思いきり嫌悪が声に出てしまい、一瞬女子たちが表情を強張らせるが、森本は笑いひとつでかわしてしまった。
「あっははは……剛はとんでもないツンデレだからね――!
皆、ビビらなくても大丈夫だよ。これがいつもの剛だから」
「あはっ……もう……びっくりしちゃったよ~」
「ね――!」
女子たちはホッとしたように笑った。

