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月 ~優香~
第24章 嫉妬 ~優華side~

「私。。。」
言いかけて、先が続かなかった。
もし聞いて、健一が理緒さんを好きだと答えたら、私はどうしたらいいんだろう?
そんなことを考えて、続きが出てこなかった。
ウィンカーを出すと、車がゆっくりと路肩に止まった。
健一が私の方を向く。
「姫。きちんと話をしよう。
言わないのはダメだ。
姫が何を苦しんでるのか、わからない。」
私は、口から言葉が出てこない代わりに、
ポロポロと涙がこぼれ出した。
唇をギュッと噛めば噛むほど、涙は溢れた。

