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初音さんの二十日間
第13章 初音さんの二十日目
「ただいまー!」

両手にデパ地下の袋を抱え、扉を蹴るようにして部屋に飛び込んだ。

シャンパンやワイン、生ハムのなんとかやカラフルなパテやポルチーニが入ったグラタン…なんかをたくさん買ってきた。
明日からお茶漬け生活になろうとも、今夜は奮発して柊二くんを労ってあげたい。

初めて営業に同行することと、柊二くんの試験と。私も緊張の一日だった。美味しいお酒で緩みたいのよ。


打ち合わせと違って、峰山係長ったら数字的な説明以外は私に振るもんだから、焦ってパワポの操作を間違ったりしたけれど、なんとか形は成したと思う。

「結城は追い詰められた時に真の実力を発揮するな」

そう峰山さんに言われたのは、誉め言葉なんだろうか? まぁいいや、無事に任務を終えられたことで今は軽やかな気持ちだ。

そんなことよりも、一番の気がかりくんの様子!


ーー終わりました! 帰ります!

とメッセージをくれたきりだけれど、生きてるかー?

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