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第10章 【学校編】諍(いさか)い

「ごめんね、心配かけて。あの…元基君とはそれなりに仲良くしてるから大丈夫だよ」

莉桜なりにエミに気を使ったつもりだが、
「へぇ、そう、余計なお世話だったってわけね。悪かったわねぇ、気が利かなくて」
かえって機嫌を損ねてしまったようだ。

「そ、そんなことない、嬉しかったよ。悩み聞いてもらったのに、ちゃんと報告しなくてごめんね？あの、アイス、あたしが奢るから…」

「いいよ、もう。私、用事思い出したから帰るね」

エミは不機嫌そうに莉桜に背を向け、空のカゴを戻して店を出ていってしまった。