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あたしに全部見せなさいっ!
第6章 二十四時間発情中!?

「美味しい?」
「うん、甘いー」
グミをもぐもぐ噛みながら、柚留も幸せそうに笑う。
「ゆずちゃんはなんか、わんちゃんみたいで可愛いねー」
「あ、ありが……と?」
首をかしげて柚留が微妙なイントネーションで礼を言う。
てかそこありがとー違うから! バカにされてるからっ!
思わずツッコミが、口をついて出そうになった。
詩織が、ふいにあたしを見る。イタズラっぽい眼差しで。
「んじゃ、ゆずちゃん、ラストねーっ」
「う、うん!」
ぽーんと上がったオレンジの実。さっきの二つは完璧なコントロールだったのに、今度はちょっとズレていた。
柚留より、わずかに右に……って、あたしの真上ーっ!
反射的にグミを追って、何歩か下がった柚留の体が、あたしの体にぶつかってくる。
「わっ」
「わあっ」
叫んだのもほぼ一緒のタイミング。柚留の体とあたしの体とあたしが座っていたイスは、見事にひっくり返った。

