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第7章 イベントコンパニオン

「ようこそ。時間通りですね！　私が現場監督の山村です。春日井さんですよね？」
　爽やかな笑顔で言う山村。
「初めまして、春日井朱里です。本日はよろしくお願いいたしますね」
　朱里も自己紹介を済ませ、一礼した。
　山村は言葉を続ける。
「こちらこそよろしく。他のお二人は、今ちょっと道具などを取ってきてくれています。あ、来たようですね」
　山村の視線の先に朱里も目をやると、自分と同じ衣装を身にまとった二人の女子が走ってきていた。
　研修のときに既に顔合わせを済ませているので、朱里とは既に面識がある。
　ショートカットの髪型の子が芽衣、ロングの髪で長身の子が小百合という名前だ。
　芽衣が１８歳、小百合が１９歳ということで、朱里は年も近く、すぐに親しくなることができていた。
「おはようございまーす」
　戻ってきた二人が挨拶をしてくれたので、朱里もすぐに「おはようございます」と返す。
　芽衣の手には紙コップが、小百合の手にはハンカチのように見える布が、それぞれ握られていた。