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Dolls…
第7章 瞳の中の過去
━━━━━ギッ、カチャ…
━━━ジャラ、ジャラ
部屋に響く鉄がぶつかり合う音と鎖が垂れる音。
病み上がりの肌に感じる冷気はまるで刃物のように痛い。
その病み上がりの肌にまとわり付くぬるぬるとした液体。
「はぁ、は…っ、んっ」
「どうした?随分敏感になってるみたいだが?」
気づくと私は、一糸纏わぬ姿で椅子に座らされていた。
椅子、と言っていい代物ではないが…。
椅子は椅子だが…、私の手は一纏めにされて万歳をするかのように頭上で固定されていて
その固定されているものは手錠と鎖。
どう抵抗しても、ちょっとやそっとじゃちぎれない。
足は、大きくM字に開脚させられ鎖つきの足枷で固定。
こちらはベルトのような代物だが皮で出来てるようで、こちらもそう簡単にはちぎれない。
まるで医療用のような椅子に座らされている。
そして、地上から少し浮かされた高さの為に、椎葉さんが少し屈めば私のソコが丸見え状態なのだ。
椎葉さんは私の向かいに立ちながら、その様子を楽しげに伺っている。
これだけでも恥ずかしいのに、私の体は先程から可笑しい。
「は…あっ」
体が…、疼く…。
自分の意思とは裏腹に体のあちこちが熱い。
体中を這うこのぬるぬるとした液体のせいだ。
「や、やめて…。や…」
「逃げようとしたお仕置きだ」
せっかく逃げ出せそうだったのに…。
やっと、外に通ずる扉を見つけたのに…。
「さっきの男は俺の人形を受け取りに来る業者だ。声ぐらいは聞いた事あるだろ?」
人形を受け取りに来る業者?
そうだ…、確かここに来てすぐに、部屋のドア越しに聞いたあの声だ。

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