この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
逢瀬は月見橋で
第3章 逢瀬・・
今夜も月がきれい・・
月見橋の上で夜空を見上げる。
天の川まで見えるのは田舎町の特権だ。
一週間前、あの男との約束。
ここでまた逢瀬・・
そしたら下着を返してくれる。
本当に返してくれるのだろうか。
それより、本当にここに来るのだろうか・・
腕時計を見ると秒針があと一周すれば8時になる。
約束の時間だ。
その時、かさっかさっと草履を引きずるような足音が聞こえてきた。
音のほうに顔を向けると・・
あの男だった。
先週と同じ、シャツを羽織り胸をはだけて
あたしの顔を見ると女のような繊細な笑顔を見せた。
「やあ。ちゃんと約束守ってくれたんだ」
男は片手に持っていた小さな袋を振って見せる。
彼も約束を守ったみたいだ。
「そりゃそうよ。
パンツ返してもらわなきゃ。
あんたこそ、ちゃんと持ってきてくれたんだね」
手を差し出すと、袋を渡された。
かわいい猫の絵の描いてある紙袋。
中をのぞいてみると、どうやら洗濯してくれたらしい。
柔軟剤の匂いがしてきれいにたたまれてあった。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


