この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
イマージュ
第11章 そこにいるから

「はーあ、カラダだけの関係だと、意外とわかんないもんなんだねえ……こういうこと」
佳純が大きなため息を吐く。
俺と佳純は、恋人同士になってからまだ一週間だ。
しかし、付き合い始めたのは昨年から。
出会いはゼミの初回だった。
ちょうど隣に座っていた彼女が書いたアンケート用紙を回収しようとして、ふと名前に目がとまった。
石神佳純。
「イシガミカジュン?」
「あなた、外国の人?」
それが最初に交わした言葉。
俺たちはそこから始まった。
思えば、佳純はそのときからもう俺に惚れていたんじゃないかな。
んー。俺、そんなに日本人離れしてないと思うんだけどな。
でも、ハーフっぽく見えるのかもしれない……イケメンだし。

