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堕散る(おちる)
第19章 step19十三段目…始業式
「そんなことしません。
アタシ…好きな人がいますから、その人だけです。」

「十人十色、sexも味が違うからね。
他を知って、本命の良さを確認するのもアリだと思うよ。」

「そんなことしません。
比べるとか、敢えて他の人とか、アタシ好きな人だけでいいです。」

「そっかぁ…
真面目過ぎると男はつまんないよ?」

アタシは不安になる。
明日から授業が始まれば、ハルトと会えるのは1日1、2時間。

益々、アタシの知らないハルトが増えていくのだ。

『俺のオンナ、俺のモノ』好きとか愛をわからないハルトから貰えた最高の言葉。
お互いの初めてを沢山分かち合い、互いに1人しかいない相手だと信じているけど、本当にそうなんだろうか。
不安になってきた。

「ルリちゃん?どうして泣きそうなの?」

太ももに置かれた手がアタシの顔にくる。
それでついに溢れてしまった涙を拭われた。

「ごめんなさい…
ハルトさんは、本命の…奥様一筋には、ならないのですか?」

アタシがハルトのそれかはわからない。
ハルトが1人だけと決める意志があるのか知りたかった。

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