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快楽の奴隷
第7章 BLとGL
「あの。私は何で呼ばれたんでしょうか?」

少し刺々しい口調でそう言うのが精一杯の反抗だった。

「ああ、そうだった。森崎のせいで忘れかけてた」

高梨は書き上がった原稿を花純に手渡す。

「読んでみてくれ。花純のお陰ではかどった原稿だから」
「えっ……いいんですか?」
「いいに決まってるだろ?」
「わぁ……」

憧れの作家のまだ世に出ていない作品を読ませてもらえると聞いて、喜ばないファンはいないであろう。
花純は目を輝かせて原稿に目を落とした。
しかしその喜びの笑顔は長くは続かなかった。

「何ですかっ、これっ!!」
「何って……?」
「これ、そのまんま私とのことじゃないですか!!」

電車の中で痴漢ごっこをされたヒロインが多目的トイレでセックスをしてしまうシーンを広げたまま、花純は怒鳴っていた。

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