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それでも大好きなんだーっ!
第2章 夏帆さん vs うさこ ⁉︎
「多佳子さん相手の時は、覗きは止めておきます!」

「え?」

うさこの言葉に、翼の笑顔が凍る。

「あ、えっと…その……あ、悪女は怖いから…っです」

うさこの咄嗟の言い訳に、翼はホッとしたようにまた笑みを見せた。


「悪女なんて周りが大袈裟に言ってるだけだよ」

多佳子を庇うかのような翼の言葉に、うさこの胸がまた痛む。


俯いたうさこの身体を抱き寄せて、翼はまた「ちっさい」と笑う。

そして、

「うさこが見てない所では誰も抱かない」

そう言って、翼はギュッとうさこを抱く腕に力を込める。


「ホン…ト、に……?」

ドクンドクンとうさこの胸が騒ぐ。

「うん。うさこが興奮しなきゃ、俺も興奮しない」

すっかり変態カップルだねと笑う翼が、どうしようもなく愛おしくなる。


「つーくん、キスして」

長身な翼の唇は、おチビなうさこには遠い。

「ん」

舞い降りた唇を、離したくなくて翼の首からぶら下がる。

「うさ、マスコットみたい」

ぶら下がったうさこを抱き上げて、楽しそうに笑う翼。

その唇を、うさこは必死に貪る。

「ん…ど、したの?うさ、またコーフンしてる?」

離れる翼の唇を、涙目のうさこが必死に追う。


それが楽しくて、

まるでゲームのようにキスの追いかけっこを楽しんで、

夢中になった二人は、

ドサ…

駐輪場の冷たいコンクリートの上に倒れこんだ。


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