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好きにさせて
第17章 最終章…好きにさせて
「……」


茜は
ピクリとも動かなかった


「勝手に決めてごめんな。

色々考えてんけど
俺はやっぱり
茜の気持ちが
一番大事や思うて…」


茜が俺の腕を
もう一度ぎゅうっと握ると
囁くような声が聞こえた


「理由…聞いてもいい?」



「もちろんや。

俺な…

中学の時
突然茜と連絡取れへんなったん
ショックやってなぁ
軽いトラウマになってたんや。

そんで・・
茜を手放したのうて
結婚にこだわってたんやけど
もう茜は
俺の側にずっとおってくれるて
分かったし
もうここで一緒に住むし
そしたら
結婚にこだわる意味のうなってん。

あ、せやけど
結婚せえへん言うてる訳や
ないんやで?
早う子供作らなあかんいう訳でもないんやから
急いで結婚せんでもええんやないか
言う意味で・・・


茜がな

やっぱりどっかで
俺の親に
『すみません』
いう気持ちがあるんやったら
結婚は今やない方がええ。

そう思うたんや」



「尚…」



「親にな
『頼むからもう結婚してくれ!』
言われるまで
このままでおったらええし

それより前に
茜から
『ごめん』いう気持ちが
のうなる時がきたら
その時結婚したらええ。

なんも無理して
苦しむ必要はないねん。


俺は…


茜に笑顔で
おって欲しいんや」



俺は
抱きしめてる茜の髪に
顔を埋め
『愛してる』
という気持ちを込めて
また強く
茜を抱きしめた

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